ワクワクペースの魔法/YUKIさんの物語(2)

 YUKIさんの物語第2章です。第1章はこちら。第3章はこちら

 

 2015年シーズンの話。

 

 その後は「ライバル」として一緒に練習する機会が増えました。そのシーズン最後には2時間57分台のタイムを出したYUKIさんにまた記録で抜かれてしまいました。

 そう、この頃は「ライバル」という意識で競い合っていたつもりでしたが、翌シーズン(2016〜2017)になると彼女は一層飛躍します。 僕はこのシーズン、防府で2時間59分16秒、別大で58分45秒と2度サブスリーを出すことができましたがベストはあと2秒で更新できず。その間にYUKIさんは防府でベストを2時間53分台まで伸ばしました。こうなるともうワンランクレベルが違って、もはや「ライバル」とは呼べません。このシーズン、ランナーズの年齢別ランキングで、彼女は2位に3分以上の大差をつけて断トツの1位でした!フルマラソンはもちろん、ハーフなどの大会でも軒並み1位や2位。まさに飛ぶ鳥を落とす勢いです。一体どこまで速くなるんだ⁉︎

 

 しかし、やっぱり過酷な試練の時はやってきます。 2017年の夏から秋にかけて、彼女は2度の肉離れに見舞われました。痛み→練習を休む→焦って練習再開→痛み再発というランナーによくあるサイクルで症状を長引かせてしまいました。 この年11月の下関海響マラソンでは16kmでリタイア。12月の防府では3時間9分台、辛うじて大阪国際女子の資格をつなぐタイムで完走しましたが本調子には程遠い走り。翌1月の大阪国際では3時間3分台と復活をうかがわせました。でもご本人は「途中で『今日はこのくらいでいいかな?』と思ってしまった」と最後までベストを尽くせなかったと納得のいかない走りだったようです。

 

 そんな不満足な結果を受けて、シーズン最終戦の「名古屋ウィメンズマラソン」に向けてのトレーニングが始まりました。 僕はこの頃右ハムストリングスを痛めていてLSD程度の練習しかできず、YUKIさんやチームメイトと一緒に練習できない苦しい日々。ある日YUKIさんは名古屋に向けての30km走を懸命に走っていました。久しぶりに故障から解放されて追い込んだ練習ができることを喜んでいるかのような、苦しそうだけどイキイキとした彼女を僕はLSDをしながら応援していました。

 そして迎えた2018年の「名古屋ウィメンズマラソン」「今回はどんな結果になっても絶対に最後までレースを捨てない」「ボロボロになってゴールしたい」と意気込みを語っていました。この日も僕はひとりLSD。スマホを片手に応援ナビで仲間達を応援しながらテクテクと走っていました。事前の懸命な30km走の様子などから今回はかなり勝負できるのではないかと期待してみていましたが、果たして前半はサブスリーをうかがう快調なペース。ところが、後半になってYUKIさんには珍しくズルズルとペースが落ちていきます。おや?どうしたんだろう?LSDをしながら熱い応援の気持ちを送るのですがペースダウンは変わりません。ボロボロといってもいいほどです。

 でも僕にはわかりました。彼女は決してレースを捨てていないことが。あの日の30km走と同じこの周南緑地公園を走りながら、あの懸命な走りを思い出すと、同じようにいま名古屋の街をボロボロになりながらも懸命に走る彼女の姿がそこに見えるようでした。そんな彼女の様子に思いをはせると、僕は走りながら自然に涙が溢れて止まりませんでした。その涙は、悲しみの涙ではなく、レースを諦めない彼女の姿勢に対する感動の涙でした。

 

 結局このレースはサブスリーどころか大阪国際にも及ばないタイムでした。でも帰ってきた彼女は思った以上にスッキリした納得の表情でした。「タイムは大阪より悪かったけど、最後まで諦めずに走ることができたので満足です。」いつもの明るい、すがすがしい表情でそう言い切りました。それを聞いて、「やっぱりマラソンはタイムを出すことよりもっと大切なことがある。でもそれは本当にベストを尽くしたものだけが感じることのできる尊い価値なんだ。」と改めて感じたのでした。

 

 もう1日続きます。彼女の、ランナーとしての姿勢には本当に尊敬すべき点が多々あります。もちろん人間性も。そのあたり同じ市民ランナーのみなさんに少しでも感じていただければ。

 

続き(第3章)はこちら。第1章はこちら


■今日のトレーニング
10kmペース走 42分13秒(4分13秒/km)

アップ2.7km ダウン2.5km
心拍数(ave/max) 149/160
トレーニング強度 有酸素4.0 無酸素0.3
トレーニングステータス アンプロダクティブ
VO2Max 58ml/m/kg
体幹トレーニング(長友式)/やすみ
adizero takumi ren boost3/286km
adizero Japan boost3 1172km
nike epic react 1013km
nike zoom fly 573km
nike zoom fly2 211km
今月累計:15.20km


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コメント
故障と言う試練に、立ち向かっていたのですね。

故障は、すべてのスポーツに於いての 最大の厄介者ですね(--;)(--;)
[完全に治る前に練習を再開させてしまい→却って悪化してしまう]YUKIさんも、後(のち)に故障してしまった時の経験に なったことでありましょう。

[タイムを出すことなど、僕は二の次だと]考えます。
「勝利的主義」ではなく[走ることは素晴らしい・楽しい]と考えることが、記録向上に繋がることだと思います(^∇^)
YUKIは自分の娘の名前と同じ事もあり
時折出てくると、親しみ覚えつつ読んでました
YUKIさんの頑張りは
皆んなの頑張りに繋がっているですね
今日は別大です
また皆さんの頑張りに力をもらえますね
「ボロボロになってゴールしたい」…ですか。
なかなか思えないことですね。
ぼくなら無理です。
でも、もしそう思えることがあるとしたら、そう思えるほどの練習を積んだ時だけです。
ものらんさん☆ありがとうございます。
故障はいろんなことを考えさせてくれます。
故障から何を学ぶか?ですね。
タイムを出すのは二の次ですが、自分でやりきったと思えるかどうか?が一番大事なことでしょうか。
  • なみのり
  • 2019/02/03 11:11 PM
takakiさん☆ありがとうございます。
そうですか。娘さんと・・・?
YUKIさんの走りはみんなに勇気を与えています。
今日の別大でも感動するドラマがありました。
  • なみのり
  • 2019/02/03 11:14 PM
としさん☆ありがとうございます。
そうですね。そこまで練習したから思えることがありますね。
すごいメンタリティだと思います。
  • なみのり
  • 2019/02/04 1:53 AM
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第39回防府読売マラソン 3:42:00
○2013年5月4日 第23回山口100萩往還マラニック《70km》 7:45:23
○2013年6月1日
第13回しまなみ海道100kmウルトラ遠足 10:10:39
○2015年2月1日
第64回別府大分毎日マラソン 3;04:39
○2015年5月3日4日(祝)
第27回山口100萩往還マラニック《B140km》 18:51:08
○2015年12月20日
第46回防府読売マラソン 2:58:43

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